秘密の★オトナのお勉強②
その言葉を皮切りに、貞永はあたし達の「全て」を、赤裸々に告白してしまった。
高校時代に一度付き合っていた、あたし達の関係のスタート地点。
そして、「マネージャー」となったあたしと、「人気俳優」となった貞永が、偶然にも仕事のパートナーとして再会してしまった、神様のイジワル。
どんどん高校時代の気持ちが復活していき、貞永がハリウッドに旅立つ日に、再び彼氏と彼女の関係に戻ったという現実。
あの日から、色々な困難や苦悩があったけれど、あたし達の絆は強くて頑丈で、一生離れないという、貞永の決意。
「彼女は、自分の夢を諦めてまで、俺の俳優業を優先させてくれようとした。…だけど、それでは意味が無いんです」
「貞永、いい加減に―――」
「お互いが幸せになれなければいけないんです、俺達は」
その言葉だけは、明らかにハッキリとあたしの方を見据えて、口に出していたように感じる。
そして貞永は、先程から何度も口を挟んでいる神風さんに視線を向けて、改めて口を開いた。
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