大好きッ!!


体育館の裏に着くと、まだ陸の姿はなかった。


私は深呼吸しながら気持ちを整える。


なんだか妙に緊張して、手汗がかいてきた。


陸に会うの、こんなに緊張したの初めて…。


別れるなら、

“ごめんね”

“ありがとう”

ちゃんと言わなきゃだよね?


そんなことを思っていると、足音が聞こえてきた。


陸かな?


私はどんどん近づいて来る足音に緊張して俯いた。


そして、その足音が私の前まで来たとき、私はゆっくりと顔を上げた。


目の前には私の“大好きな人”。


でも、そう思っているのはもしかしたら私だけなのかな?


そんな自分がなんだか情けなく、悲しかった…。
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