先生にキス〈5〉

10:12


「よし…、行こっか。」


「う…うん。」


なんだろう…?
緊張っていうか、嬉しさは勿論あるんだけど…少し寂しいような…


ちょっと不思議な気持ち…。


「緊張してる?」


車を降りようとした柊平が私の方に顔を向ける。


「なんかね……少し寂しい気がするの。嬉しいのに…すごく嬉しいのは確かなのに…。私…変だよね…。」


俯いた私は、すぐに温かいものに包み込まれた。


それは……
柊平の胸の中……。



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