星のカケラ
そして、早くも文化祭前日。

教室の前には透の描いた本人曰わくハロウィンのカボチャの看板が飾ってある。

カボチャと言わなければ到底伝わらないだろうな…。


そして俺と透はというと…………。



「見てみて~♪カボチャパンツ★☆」

「……………。」


隣りの空き教室で水島や佐伯たちが作った衣装を着て、衣装合わせをしていた。

透の衣装は……
カボチャパンツ。
それから白の全身タイツとお揃いのカボチャのブーツ。

アホでバカな透にはぴったり似合っている…と俺は思う。


そして俺の格好は、いわゆるヴァンパイア………らしい。

黒いタキシードを少し着くずし、髪は後ろに流して最後に付け歯。

少し自分の衣装にはしゃいで踊っていた透だが、俺を見るとストンと先ほどまでのテンションががた落ちした。

「…拓真のがカッコイイ!!ズルイ!!!俺もそっちがいいー!!」

俺が知るか。
水島と佐伯に言え。

そう思いながら軽く透を無視してとりあえず水島たちに衣装を見せに教室に戻った。
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