大空の唄



ソラ…ソラか…ソラね…



頭の中で繰り返し呟く



「ソラにも色々いるんだね」



腕を組み頷き自分の言葉に自分で納得する



「あ"!?どういう意味だよ?」



蒼空はあたしの言葉に不満を抱いたように眉間にシワを寄せて声のトーンを落とした



「いやね、あたしの好きな歌手も"空"だけどさ…


オシャレでかっこ良くて歌も上手くて笑顔が素敵で…


あんたとは正反対だなって」



睨みを効かせる蒼空にそう満面の笑みで言ってやった



わざと最後の一文も強調して…



なのに



「あっそう…」



蒼空は反論もせず、冷たくそれだけ言った



「そ…蒼空は音楽とかには
興味ないの?」



少し重くなった雰囲気を変える為に苦し紛れに口から出た言葉で話題を繋ごうとするが



「さあね…」


どうでも良いだろ?みたいなオーラと共に再び冷たくあしらわれる

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