大空の唄




何でこいつがここにいるんだよ?


疑いたくなる現実…



目の前にいる女は、噂のバイトの女…



とりあえず、落ち着け



俺は必死に自分にそう言い聞かせた



俺は今、バイトの時と同じ姿で…言えば"蒼空"だ



でも俺はまだ全く化けていない陽と翔に囲まれている…


しかも同じ名前である歌手の"空"だけいない…



ってことは絶対怪しまれる…よな…?



ヤバい…そう思った俺は、この現実を無しに出来るわけでもないのに


とっさに女から背を向け一歩踏み出した



「空…?」

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