ありすunder the blue sky
「お疲れさまです〜」

夜勤の松本さんが、あたしと夏目に声をかけて
帰って行こうとする。

松本さんは、
あたしが来るまで週刊誌を読みながら
待ってくれていた。

「…あ、松本さん、
遅刻してしまってすみませんでしたっ!!」

あたしはがばっと頭を下げた。

「ええよ、べつに。
そんなに遅刻してへんしな。」

松本さんは眠たそうな目を細めて笑い
帰って行った。

「お疲れさまです」
「お疲れさまですっっ」


夏目とあたしの声がきれいにかぶって

夏目はあたしを見て
あたしも夏目を見てて、

ふたりでちょっと笑った。

「夏目、今日ごめんねっ」
あたしが下げた頭を、
夏目がさらに、がしっと手で押し下げる。

「いたたっ」

「頭が高いわっ」

夏目は笑った。



.
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop