姫のような王子様










頑張れ。


せめて悴がいないところで泣こう。



「本当に?俺のこともう避けない?
あの朝の時みたいに避けられたら
俺ダメージ大だから。」



え?


それってどう言う・・・・・・・・。


避けた?



「避けてないよ?ただあの時は・・・・・・。」




「あの時は?」



「なんか恥ずかしくて、男の子と隣歩くなんてなかったから。
しかも悴は好きな人だから余計緊張するって!!」





恥ずかしいながらもそう言うと悴はハハって笑ってくれた。




「なんだ。タダの勘違いだったんだ。」



え?


えぇ??



「あのさ。こんなダサいことしたくないんだけど羅夢の事ではそんな事
言ってる余裕ないから言うわ。」






え?!



余裕ない?


何言われるの。


「ヨリ戻さねぇ?」








・・・・・・・・









え。










嘘。



嘘ぉ!!


溜めてた涙が勝手にこぼれてくる。





「こんな私でイイの?ほん・・・・・と・・に?」




「ごめん。羅夢じゃなきゃ無理。」



その言葉が嬉しかった。



そして悴は私を包むように抱きしめた。




さっきまで泣かないって決めてたのに・・・・。



今ボロボロ泣いてるし。













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