クールな王子様
涼しい顔で私を抱っこしている望月に、赤くなりながらも尋ねた。
「ねぇ!!何で抱っこしてるの!?」
「え…?当たり前じゃん。」
「なっ?!ちょっ「黙る。」
黙る?!何だとぅっ?!!
てか、お、おおお姫様抱っこ
なんて無理!!!
誰かに見られたら
どうするんだよぉお!!!
「てか、私重いしっ!!」
「別に重くない。」
なっ?!う、嬉しいけどさ!!
恥ずかしいんだって!!!
抱っこされているため、あんまり動けず、望月の腕の中でもがいても意味がない。
ああ゙ーっ!!もう!!
「私っ、歩けるから!!」
本当は何もしてなくても、すごく痛い。
でも、望月は気付いてないと思うし、いけるっ!!
「何、言ってんの。足、怪我してるじゃん。歩けないことぐらい、俺でも分かる。」
「えっ?!」
な、なんで、気付かれたの?!
嘘でしょ!?
私、“前みたいに”気付かれないように振る舞ったのに……っ!!
「な、んで…気付いたの…?」
思わず口からでた言葉は、何故か少し震えていた。
「…?いや…普通に見てて、気付いたけど…。」
王子、何者なんだ?!
てか、気付いたからって、お姫様抱っこはするなよ!!!
あー、もう…。
望月といるとツッコミが多い
気がするのは何故…?