ー雪女郎ー 雪洞と凪
第五夜
「随分と久しぶりだ。御前の、廓言葉を聞いたのは・・・」









満月一歩手前の月を見ながら、実秋が月見酒を楽しんでいた。








凪は、その横に静かに座った。









「もう・・・二度と関わらないと思っていましたのに。」










「雪洞。あの小さかった娘が、今じゃ伝説花魁か。」









実秋は、微笑して酒をあおった。









「旦那様にも、随分可愛がっていただきました。」









「ははは。・・・・・・雪洞に、会いに行かないのか?」








実秋は、言った。
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