年上のイジワル彼氏



  ズガーーーン!!!!

 このひと、よく見たらあの学校の制服じゃないですか!!


 空気読めない人って印象かな・・・。


  「あの、誰かに逆ギレしてわざわざ謝りにきたコ!

   だよね?」

 黙って頷く。

 あぁ、あたしの恋はたった数分で終わった・・・・・・。


  「あの後みんな超話してたよ。

   どこ中の何年生かって」

 ショック。

  「これから、何年も伝説として語り継がれていくんでしょうか」

 どんより沈んで言うと、また笑われた。

  「そこまで大げさにはならないから!

   大丈夫だよ」

 口調は優しいけど、絶対バカって思われてる。


  「そうだったらありがたいです・・・」



  「だからホント大丈夫だから。

   あんまりネガティブになんなよ」

 ぽん。

 頭の上に置かれた、大きくて優しい手。

 触れられた部分が燃えるようにあつい。


  「ありがとうございます・・・」

 頭を下げると、ゴンッと鈍い音がした。

 ピアノのいすで頭を打ったらしい。


 また彼に、爆笑されてしまった。
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