誘惑☆ダーリン-三人の王子様-
ポキっと指を鳴らし女の子に近づく。
『ご、ごめんなさい!許して……くださいっ』
謝ってる。
まだ、なにもしてないのに。
「謝るぐらいならさ……、最初っからしないことだね」
僕は女の子の後ろにあった壁に拳を入れた。
見事に壁には、へこみが。
周りは、“うわっ”とか“すげー”とか驚いている。
無理ないか。
いつもの僕じゃないもんね。
でも、これでわかったと思う。
お姫様を悲しませたり泣かせたら僕がこうなるってことを。