傷だらけの僕等
そんな事実は…
正直言ってどうでもよかったんだ。俺にとってはもう。

『美智がいない』
それが分かればもう、他がどうであろうと、理由が何であろうと…。」


初めて聞く、先生の震えるような声に、あたしの胸は苦しくなった。


「屍みたいだなって真に言われたよ。
否定する気にもなれなかった。

絶望した。
美智にじゃなく、自分に。
なんで気付いてやれなかったのか。
きっと、悩んでいたはずなのに。
お父さんのこと以外にも何かあったはずなのに。
一番そばにいて、美智の変化に気付いてやらなくちゃいけなかったのは自分なのに…
なんで…?

愚かすぎる自分に嫌気がさして、絶望した。」

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