傷だらけの僕等
『ホットケーキ』


綺麗な字で、そう書かれていた。
俺はそのメモを受け取る。


「了解。
確か朱音(アカネ)がこの前いらないからって置いてったのがあったよなぁ…
ホットケーキミックスなきゃ作れない…。ホットケーキなんて。」


朱音が置いていったはずなんだよな…
牛乳はあるし…


「お、あった。」

なんか俺、朝から独り言言ってる危ないヤツなんだろうな。傍から見たら。

でも不思議なことにどこか楽しんでいる自分もいた。

しかも『ホットケーキ』って可愛いリクエスト。

思わず口元が緩む。

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