イケメン倶楽部


「葵〜!」
「なに?」


あたしの部屋の下にあるリビングからお母さんの声が聞こえてくる。



そんなに大きな声で叫ばなくても聞こえてるっつうの…


渋々、今まで見ていた雑誌を閉じて下まで降りて行く。


「何か用?」
「実はねぇ…」
「あ。ちょっと待って。」


お母さんの話の前に一つ言っておきます。


まず、あたしの自己紹介から。


あたしの名前は白鳥葵。

性別は女で、兄弟はいない。まぁ、つまり一人っ子ってことなんだけど。



お父さんは単身赴任中。

で、現在大阪?で楽しく仕事をやっている様子。


性格は極めて温厚で……って、何か堅いね。

とにかく優しいっていうか…ちょっと親バカなんだよね。



お母さんはちょっとドジなところもあるけど、頑張って色々あたしのこととか考えてやってくれる。



そして、その二人ももう結婚して17年目。……のはずなんだけど、こっちが見てるのが恥ずかしくなるぐらいラブラブです。



さて、そんな平和そうな家族にも問題というのはあるもので……









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