イケメン倶楽部



葵said───



久しぶりに感じた強い感触。



“葵…”



そう大事なものを扱うかのようにあたしの名前を呼ぶ声。



アメリカに行って増した気がする俺様な所。



全部が



愛しくてたまらない。





そんなこと言ってあげないけど…



ずっとこうして抱きしめてもらえるのを待ってた。



「…ばーか。」
「いったぁ…!」
「んな顔してるとアイツらに笑われんぞ。」



アイツら…?



琉依の見ている方向に顔を向けた。



そこには…



「やっと仲直りしたね!」
「本当世話がやけるんですから…」
「何ヵ月後かに俺に泣きついて来たって知らんからなぁ!」
「俺の葵がぁ…」
「いいんじゃねぇの?…お似合いだぜ、お二人さん。」



倶楽部の皆が笑顔で立っていた。






「葵泣くなよ〜」
「な、泣いてなぃ…よぉ……」




隣には愛しい人



周りには大切な仲間



こんなあたしは



最高に幸せ者。






そうでしょ……?










fin.











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