ラブ☆ヴォイス
「な…なに…?」
「…あんまり早くフロント行くなよ。」
「え?」
「いいから。一番乗りとかぜってぇすんな。」
「はぁ?」
「…戻れ。」
「…意味分かんないっ…。」

 光に促されるまま部屋に戻る。意味が分からない上に、…どこか怖いのだ。



「うわ…華それ…。」
「どぉ?セクシー?」
「…相変わらずスタイルいいね…華…。」
「唯だって別にスタイル悪くないじゃない。」
「悪いよ…背も小さいし、足も短いし。」

 目の前の華を見ると、自分が酷く幼児体型に思えて仕方ない。華は背も高いし、足もすらっと細くて長い。胸も、唯よりは大きいし、ビキニがすごくよく似合う。

「早く唯も着替えたら?」
「…あたしももうちょっとスタイルよく生まれたかった…。」
「唯はちっちゃいところが可愛いんじゃない。早く着替えないと脱がせるわよ?」
「へっ?あ…着替えるっ!着替えますっ!」
「よろしい。」

 洗面所に水着を持って飛び込んだ。ビキニになんてするんじゃなかったと後悔したところで今更だ。それでも、今更なりにどうにかするべく、唯は軽くパーカーを羽織った。
< 184 / 396 >

この作品をシェア

pagetop