ラブ☆ヴォイス
「なんでもいいよー…。華、センスいいし。」
「なんでもいいってことは別に何も不足してないっていう解釈でいいのよね?じゃあ今年は何もなしってことで。」
「ぎゃー!待って待って待ってそうじゃないっ!欲しくないなんて言ってない!」
「なんでもいいと欲しくないは同義。」
「横暴ー!」
「じゃあ何が欲しいのよ?」
「んー…。」
「ま、考えておいて。締め切りは20日で。」
「えぇ!?明日じゃん。」
「何か問題でも?」
「イエ、モンダイアリマセン。」
「模範解答ね。」

 華はクスッと笑って唯に背を向けた、と思ったらすっと振り返る。

「…?」
「ねぇ唯。」
「なにー?」
「『彼』からは何が貰えるかしらね?」
「へっ?」
「あらーだって向こう、あんたの誕生日知ってるんでしょう?だったらね、何かくれるかもよ?」
「そっ…それは絶対ないっ!」
「じゃあねー!」
「あっ!最後まで聞いてないしっ…!」
「おい。彼って誰だよ?」
「え…?」

 唯の目の前に大きな影ができた。
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