-短編集-『泡雪』
「あ!あの人かもしれません!いやそうに違いない!よく似ている!!」

そういって、駅事務室のガラスから構内を指さした。

と、思ったら、そのまま外に飛び出していった。

駅員が捕まえて話しかけているのは・・・


彼だった。


彼は、目をぱちくりさせて、何がなんだかわからないといった感じで、事務室に向かってくる。


そして、私をみるなり

「俺に助けられた女の方っていうのが、おまえ?」

といって大声をあげた。


今度は、駅員が私たち二人を交互に見ては状況の把握につとめようとしていたが。


私は、駅員に言った。

「この人は、駅員さんが連絡してくれた私の彼です。たぶん助けてくれた人は、他人のそらに・・・ですよ。よく似た人って結構いますから」


そして、彼には、

「あなたも、ふたりくらいは、いたのね」

といって、笑った。


彼の肩も髪も、雪がうっすらと積もり、私が優しく払うと、雫はコートに浸み込み、泡のように消えていくところだった。







        ―Fin―















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