にじいろ奇跡
ルリの行動は、時々かなり予測がつかない。まぁ、そんなとこも面白いんだけど。


「私は構わないから、ルリ全部食べなよ。大好物のケーキなんだから」

「でも私一人で食べるのは…それに、半分こしたら私もサヤも食べれて幸せでしょう?あ、でもイチゴは私のだよ」

「分かったよ。ありがとうルリ」

「ううん!気にしないで。・・・どうぞサヤ」


満面の笑みを浮かべるルリ。


ルリは、本当に優しい。私はルリが切り分けてくれたケーキを一口口にいれた。


「美味しい〜!!!」

「美味しい〜!!!」


二人でハモる。顔を見合せて、私達は笑った。


ルリと笑い合える、この一時が本当に私の幸せ。


他愛ない話をして、意見を言い合って、相談したりされたり、愚痴大会をしたり・・・


ルリと居る時間は、とても大切な時間だ。家に居ても一人きりな私にとって


ルリはかけがえの無い大切な人なのだ。



この幸せがいつまでも続けば良いのに。私はふとそう感じた。


ルリとこうして笑い合える時間は、何時まで続くのだろう・・・。


ルリは長く生きれない。ルリの両親から、ルリからも聞いた。


私の幸せはルリと居る時間だ。ルリが居なくなったら、私はどうなってしまうのだろう・・・。


カミサマはどうしてルリを選んだのだろうか・・・。非情だ。


ルリが何をしたのだろう。優しくて思いやりがあるルリ。


彼女なんかより、私がなれば悲しみは減るのではないだろうか・・・。
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