LOVE☆PIECE


なんか

映画のワンシーン


みたいだな





整った横顔




「桜の妖精


みたい」



雰囲気にのまれた俺は


つい思った言葉を
ぽつりと口にしてしまった





は!!



何言ってんだ俺は!!


てか、聞こえてないよな!!?






勝手な希望をよそに

振り返る彼女




ひっそりと浮かぶ笑み



「馬鹿ね


桜の精は、オトコなのよ」




呟いて



歩き去る




見送ることしかできない俺




桜の雪が



揺れる髪を縫って

するりと



流れ落ちていった時





俺の不器用な片想いが

始まってしまったのを



感じていた……
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