男子校に紅一点!!-桜龍篇-【完結】
『もう何がなんだか、さっぱりだ。
結局、銀龍の話もはみられたし、私ってアイツらにとって何なんだろう』
誰も居なくなった屋上に、悲しい独り言が響く。
「なぁ、別にユウのこと、連れてきてやっても良かったんじゃね??」
「そうそう、千歳が恥かいてまで残してく必要なかったと思うけど」
「うっせぇ!!ちょっとからかおうとしたら、返り討ちにあっただけだ!!」
「まさか、ノッテくるとは思わなかったもんな!」
屋上にユウを一人残して、駐輪場へと向かう5人。
ユウを置いてきてしまったことに関して、桜李と翼は少し異議を唱える。
「綾はユウのこと考えて、残してきたんだよ」
「「へ??」」
ハミリすることの、どこに優しさがあるというのか。
「新人だって、紹介してねぇからな」
「…どゆこと??」
「つまり、下手したら桜龍がユウを殴っちゃうかもってこと。」
「なんで殴られるんだ??!仲間じゃねぇのかよ」
「俺らだけしか、顔しらねぇからな」
「「あ、なるほど」」
やっと理解した桜李と翼。