Bremen

戦う理由

 
『!?』

ストレグンの放った矢が、空の彼方で突然爆散した!


『………なるほどな。
ワオンの言う通りだ。
しかし予想より、かなり手強い相手らしい。
光の矢を撃ち落とすとは……』

ストレグンはすかさず二本目の矢を弓に番える。
だがもう遅い!
見えない程遠くの狙撃手は、既に次の攻撃を繰り出していた!


パン!


『くっ!』

轟震弦を落とすストレグン。
相手の撃った弾が轟震弦を弾き飛ばしたのだ。


『どんな視力をしているんだ?
………まさか、魔奏力か!?
まずい、次が来る!』

と言ってる矢先、もうストレグンの眼前には数発の弾丸が迫っていた!


『魔奏力………閃!』


ヒュパッ!


一瞬、ストレグンの視界を塞ぐ閃き。
襲い掛かる弾丸は、瞬く間に全て切り捨てられていた!


『これでも私の力が必要無いと言うのか、バード?
この程度の攻撃、まだ奴にとっては序ノ口だぞ』

ストレグンの前には、低く腰を落とし、双剣を振り下ろした状態のデヴァーシャが居た!


『余計なことを……
俺一人でやると言ったはずだ』

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