Bremen

応えよ、鳴流神

 


天空より炎に照らされながら、巨大な銀色のドラムセットが舞い降りて来る!
バスドラムを中心に、左右にタム、スネアドラム、シンバルが一つずつ設置されている、スタンダードなドラムセットだ。

「スネア、お前はあの鳴流神の奏者たる資格を持っている。
俺達は、お前を探してこの街まで辿り着いた」


「俺が………
あの伝説の奏者だと!?」

熱を帯びた強風が吹き荒ぶ中、バードが話す真相に耳を疑うスネア。
だが自分の身体に刻まれた紋章、そしてその紋章から放たれた光が目の前の巨神を呼び寄せた事実は否めない。


「だが………
さっきも言った通り、本来なら鳴流神と奏者は召喚前に契約を交わすのが手順だ。
契約せずに召喚された鳴流神は制御不能となり、ただの破壊の権化と化す。
山火事どころの騒ぎじゃなくなるぞ!
残念だが、あの鳴流神を破壊するしか無い。
離れてろ………
俺の鳴流神、弦楽震ストレグンを召喚する!!」


再び帽子の羽根でトオンの紋章を描くバード。
やがて空に召喚円が現れ、バードの唱える呪文に呼応して黄金の鳴流神・弦楽震ストレグンが姿を現した!

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