Bremen
 



………ストレグンが移動した今、この場に居るのはスネアと鳴流神だけとなった。
しかし銀色の鳴流神はストレグンに対して敵意を剥き出しにしており、背後の山火事には全く見向きもしない。


「おい、俺の鳴流神!
あいつは敵じゃない!
分からないのか!?」

『…………』

鳴流神はスネアの方を見ようともせず、ストレグンの首を締め上げ続けている。

「さっき俺を守ろうとしてくれたということは、俺が奏者であることは認識しているはずだ。
どうすれば鳴流神を止められるんだ………」


バードの言葉に何かヒントは無いか、思い出してみる。



『奏者を守ろうとする防衛機能が働いたか』



確かバードはそう言っていた。
奏者に危険が迫った時、鳴流神は自動的に守ろうと動くらしい。

「………よし、これだ!」

深呼吸をして意を決すると、スネアは山火事の真っ只中へ向かって駆け出した!!

(さあ……
どう出る、鳴流神?)



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