忘却は、幸せの近道
第四章〜再出発するために〜

復学

私は、退院後、すぐに復学した。


高校卒業が、家をでる条件だから。


しかも、実依とせんちゃんがいる。


2人がいたら、怖いものなしでしょ?


学校には、私は病欠と伝えていたから、大丈夫みたいだ。


医師の診断書も提出して、うまいことやったらしい。


そこら辺は、よくわからないけど。


てか、ちゃんと卒業しなきゃ。


そしたら、家を出れる。


私は、そんな事ばかり考えていた。


だって、それは希望の道のはずだから。


やり直したいから。


また、みんなを兄弟と思いたいから。


頼れる存在で居て欲しいから。


そして。


頼られる存在でもありたい。


それは、わがままなんだと思う。


けどね。


一緒にいて苦しめ合う存在じゃ、意味ないでしょ?


だから.....


それにね。


もしかしたら、高校卒業までに考え方だって変わるかも知れない。


とりあえず、みんなの猶予が高校卒業によって延ばされた。


それは、お互いを見直すには、充分かどうかは曖昧だけど。


必要な時間。
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