忘却は、幸せの近道
「梨依、どうした?」


卓が、不安げに聞いてきた。


「卓は.....
私をまだ好き?」


「梨依。
俺は、梨依を好きだ。
愛してる。」


私の不安を和らげるよう抱きしめてくれた。


「ホント?」


「じゃなきゃ、梨依に会いに来ないよ。」


「同情じゃなくて?」


一年。


想いを埋め合いたい。


「俺は、そんな優しさないよ。」


「卓は、優しいよ。」


「それは、梨依だからだよ。」


私にふれるだけのキスをした。


「私、卓だけが光だったの。
卓がいたから、目覚めたの。
ずっと声が聞こえてた。」


「俺、不安だったんだ。
梨依が目覚めないのは、俺には梨依を支えるだけの力がないとか、俺が必要じゃないからだかとか。
だから、そんなん気にしたくないから話かけてた。
梨依といることで幸せになれたから。」


「ありがとう。
私にとって卓は、スゴい大切なんだよ。」


私から、卓にキスした。
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