ブックオフに恋してる

お知り合いになりたいよお

私はそのコーナーから早足で出た。

あー、あのかっこいい彼とお話しちゃった。うれしいな。

ずっと憧れてたしね。

もし、もしも仲良くなれたらどうしよう。

電話なんかする関係になっちゃったらどうしよう。心臓バクバクだ。

今日は、朝からしあわせな気分だったけど、この出会いの予感だったのかな?

私はコーナーの陰から彼をちらちらと眺めた。

テキパキと本棚を整理する手がキレイ。

男の人なのに白くて細い指。

仕事熱心だし。ああ、もう何も言うことないよーー。

またいつかお話できるかな・・・・・・。

私が夢見心地になった時、女性の店員が彼に話しかけた。
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