俺様な死神研修生!



「なぁー。俺な。」


暫くの沈黙の後恭汰が口を開く。


「俺、秋本さんに拾われたんだよ。」


急な告白に私は少し驚いて振り返る。


「3年前、拾われたんだ。」


どうしてそんなことを話すのかわからないけれど恭汰はぼぅっと天井を見て呟くように話す。


「3年前の冬・・だったっけ。俺がこの町に流れ着いてフラフラしていた秋本さんと会ったんだよ。」



そういえば、恭汰のことは何も知らない。


「俺なぁー。家族に捨てられたんだよ。施設に突っ込まれててソレが嫌で逃げ出した。」

「ニュースにも捜索願を出してないらしいから居なくなったこと喜んでんだろ。」



「で、持ってた金もなくなって腹へってフラフラしてたら秋本さんと会った。」







恭汰の目は遠くを見ていた。

私の見えるような場所じゃない。

もっとずっと遠く。


まるで違う世界を見ているようだった。





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