あなたのスッピンも大好きです。
僕はあまりにも突然な言葉に、和哉に思い切り振り返ってしまった。



「は!? こ、告白!? 今告白って言った!?」



声が自然と大きくなってしまう。



「おーよ。あんな美人、もたもたしてたら誰かに先越されちゃうからな」


「だ、だ、だ、だって…」



いくらなんでも急すぎるでしょ!


こ、告白ってもっと相手の事を知ってからするもんなんじゃないの!?


話したこともない人に告白って、じょ、冗談でしょ!?



冗談であってほしい。
そう思う僕の気持ちとは裏腹に、


和哉は鞄から鏡を取り出して、すでにワックスで立てられている髪をさらに整え始めたんだ。




ま、まじっすか――――!?!?!?



僕の危機感はピークに達した。



も、もう僕のものだとか言ってられない。


彼女を奪われてしまったらもともこもない!


僕は決意する。




「実は……」



そしてゆっくりと禁断の言葉を口にしたんだ。





「彼女のスッピン、見れたものじゃないらしいぞ」


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