―百合色―
『俺が…聞くの?』


やっとの思いで出た言葉は、途切れ途切れだった。



『お前以外に誰がいるかよ』



…やっぱり。
俺が聞くの?

正直嫌だ。
何か…百合が誰かと仲良くされると嫌なんだよ…


タクミと二人でいるのでさえ、逃げ出してしまうのに…修と仲良くなったら、
俺どうなるんだよ?



でも修は俺の大事な友達だ。
断る事など、出来るはずはない。



『分かった…いいよ、聞いてみる』



『ありがとな!まじ感謝する! 光輝、麻生と仲良くな!じゃ~な!連絡待っとくわ』



『おっお~…またな』



修は爽やかな笑顔を見せ、耳のピアスを輝かせ、帰って行った。



俺は去っていく修を、
悲しい瞳で見ていた。


『何で…百合なんだよ』



月で明るい街に、
小さく溢れた俺の悲しい独り言。


その独り言は、風の音と共に消えた─…
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