社長のご指名
声を上げて泣いたのはあの時以来。





どんなに大声で泣いても声が枯れるまで泣いても涙は止まらないの。





紗衣は私達の愛の結晶なの。





精一杯生きたアナタと精一杯生きていく私の想いの結晶。





“紗衣”って名前も2人で決めた。





2人で守ろうって……幸せにしようって。





アナタがいなくなってもそれは変わらないの。





私だけでも守るって幸せにするって――…なのに、私は守れなかったの。





側にいて欲しい―――





成長した紗衣を見て欲しい―――




手を握って“大丈夫”と言って欲しい―――





こんなに会いたいと思うのはあの時以来。





会いたい…会いたい…会いたいっ―――。





アナタが恋しいの―――――





夢でも幻でもいいから、会いたいよ――――





会いたいの―――――…修一。




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