君は一人ぢゃない・・・
はぁ・・・と溜め息をついて
机に伏せた。

重苦しいこの空気。耐えられない

しばらく寝てよっとっ♪

・・・
『望月~?』
「ん・・・」
『もーちづき♪』
「あ、タツ・・・」
『また遅刻か~?ハハッ』


タツ=立野
「うっせぇなぁ・・・別にいーぢゃん」
『はいはい・・・別にいいけどさぁ?』
「あっそ。ぢゃ。あたし帰るわ・・・」
『あっ!望月!』

後ろからタツの呼ぶ声が聞こえたけど、無視して
教室を出た。

はぁ・・・だるい

中庭にでもいくかー

中庭に行くと、太陽がジリジリとあたしの体に照りつける。

適当に座ってタバコを吸っていた。
「ふぅ・・・眠くなってきたかもー」
『なら、寝れば?』
後ろから声がした。
低くて、優しい声。

後ろを見ると、
パッチリお目目の美男子。
髪色は赤茶色で目は二重。
薄い唇に筋の通った鼻。
髪の毛をワックスで遊んでいる。

「言われなくたって、寝るから・・・」
タバコを消して、横になった。
目を閉じて、体を倒していると
男はあたしの近くに居たようだった。
少しだけ目をあけると、あたしの顔を
ジーっと見つめている美男子。
「・・・何」
『いやぁ?別に』
「あそ。ならジーっと見ないでよ?あたし、寝たいんだから」
『俺だって、君の顔見たいもん』
なんだこの美男子
「・・・勝手にしてよ」
また目を閉じて、眠った。
< 2 / 8 >

この作品をシェア

pagetop