裏切り恋愛


――翌日。

「おはよ、実由チャン」

先に学校に着いていた慎吾が、実由と舞が教室に入ってくると同時に実由に挨拶した。

「あ、おはよぉ」
「眠そうだね?」
「まぁー……」
「俺がメールしたからかな?」
「そうだよぉ!遅くまで眠れなかったよ!」
「はははっ、ごめんごめん。時間考えるわ」

慎吾は悪かった、と笑った。
その爽やかな笑顔にまた……実由の心が揺らぐ。

ないないないない!
しっかりしてあたし!

実由は自分にしっかり言い聞かせた。




キーンコーン……

チャイムが鳴ってホームルームが始まる。
席をくっつけたままの実由と慎吾は、二人で楽しく話している。
その光景を黙って見つめる……圭斗とコウ―…。

「なぁ圭斗、あいつ……」
「……ああ」

二人はボソボソと話していた。
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