管理室
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「言ったけど何?」

ポカンとした顔で橘がアタシを見上げてくる。※
大事なことに気付いていない橘に、アタシはまた大声を出した。※

「最終日、まるまる計画抜けてるじゃんかぁ! アホっ!!」

よ~く見てみぃよ、このバカ。

心の中だけでそう呟いて、(アタシは)計画表の下の方を指差した。

「ホントだわ。ああーっ、もうどうすんだ」
「手伝ってやるから。とりあえず、京都の名所。計画表に書いてないのメモしよか」

もう! 何でこんなミスするヤツが計画係なんかやるんよーっ!! ☆

ガイドブックを橘から受け取って、パラパラと捲る。 ☆
名所と思われる場所を、2人でどんどん書き出していった。 △
締切が明日ということで、それはもう急いで。
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解説。

※の文を新たに追加して( )を付け足してみました。
☆の部分を入れ替えました。
△の部分書き換えました。

※→怒っている結に対して、橘がどんな態度で返事をしたのか、そして、結がどんな風に台詞を言うのか。
簡単な文章でもそれがあるのと無いのとでは、全然違います。
今回、橘がどんな風に返事をしたのか分からなかったので勝手に想像して書かせていただきました。もしかしたら、怒って言っていたかもしれませんね。そういうのを読者に伝える為にも、必要な一文だと思います。

( )→心の中で呟いているのは結だと分かりますが、誰が指を差したのかが分かりにくいです。
この場合、「アタシは心の中~」とかでも意味は通じます。

☆→感情と動作が入り乱れています。整理して、分かりやすくします。

△→「捲る」「ゆく」語尾の母音が同じになってしまうと文が単調になってしまうので、装飾を加えて変えてみました。

感情と動作を書くに当たって、しっかりと書き分けが出来るまでは改行を利用すると便利です。
感情と動作とで、分けて改行するんです。↑のはそれを意識した改行になっています。
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