同級生

溜息

翌日から、一哉は同じクラスの窪塚と和泉の3人で行動し始めた。

窪塚と和泉とはそこそこ話した事がある程度。

深く話し合った事が無い、ただの同級生でしか無かった。

一哉が輪から離れても、和華の後ろで溜まってる俺達。

壁に凭れかかりながらしゃがみ込み、長い髪を見る事しか出来なかった。



期末テスト最終日、みんなと和華の後ろで教科書を眺めていると、一哉が教科書を片手に歩み寄って来た。

「和華、ここってどうやるの?」

「ん?何処?あ、ここね。んと~~」

和華の座っている椅子の背も垂れに手を乗せ、身を屈めながら説明を聞いている一哉。



………あれ位近付きたい



そうは思っても、和華が教えている専門教科は、俺の科ではテスト処か授業にも無い。


「わかった。ここがこうなるんだろ?」

「違うよ!こっちがこうなるの!」

声を上げながら楽しそうにしている二人。

苛立ちを隠せず、立ち上がりながら和華に言い放ってしまった。

「イチャついてんじゃねぇよ。男居るクセに…」

「待てよ!そりゃ無いんじゃね?」

「うるせぇんだよ」

「だったら自分の教室行けよ!人のクラスで何言ってんだよ!」


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