イニシャルはKK
◆第5章

あれから

あれから3年の月日が流れ
私は大学生になった。

結局、N大は受けなかった。
受けたところで合格するとも思えなかったけど、もしも響吾と出会ってしまったら…。
そう考えると受けられなかった。
一年しか重なる期間はないけれど、響吾が女の人と楽しそうにしている姿を見たくなかった。
幸せそうな姿を受け入れられるほど私の心は広くない。
遠目に見て、勝手にショックを受けて落ち込むのは目に見えている。
おのずと選択肢から外れた。

クルミは初志貫徹でN大に推薦入学した。
学部は違うものの岡本さんと今も付き合っている。
結構、長いよね。 羨ましい。
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