lotlotlot3-血脈の果て-
「なんだと・・・もう一度申せ。」
「はい、意識が戻らないとの事です。」
軽い眩暈を起こし、王はふらついた。
「大丈夫ですか?」
兵士は王を抱えた。
「大丈夫じゃ。」
手を払い、さっきまで座っていた椅子に腰掛けた。そして、頭を抱えた。
「あぁ、ヨダセン・・・。」
兵士はそんな王を黙って見ていた。どれくらいの時間が経ったのだろう。兵士の足が軽くしびれてきたくらいだから、それなりの時間だろう。
「おいっ、ヨダセンは何故そうなったのだ?」
突然、王が口を開いた。
「は、はい・・・。」
また、兵士は口ごもる。
「どうした?」
憔悴したのだろう。さっきまでの勢いはなくなっていた。
「それが・・・。」
「だから、どうした?」
「おおて様が・・・おおて様がなさったとの事です。」
「おおてが?どうやって?」
「私もメイドの話を聞いただけですので、本当かどうかわかりません。」
兵士は前置きをした。
「メイドが言うには、おおて様がエフスを唱えられたとか・・・。」
「エフスをか?」
「はい。そう聞きました。」
それを聞き、王は言った。
「おおてを、おおてをここに呼べ。」
その口振りはヨダセンなど、どうでもいいと言った感じに取れた。しかし兵士は何も言わず、それに従うだけだった。
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