ちぇんじ☆
 私は夕日に照らされながら草原で隼人くんと接吻を交わす。
 愛しくて、愛しくて、たまらない感情が私の中に溢れている。

――そこで夢は途切れ、私は深い眠りに落ちていく。

 深い、夢を見ない眠りに落ちていきながら私は自覚していた。

……私は、隼人くんが好きなんだな。

 こんな状況だったから気が付くのが遅くなってたけど

……一目惚れだったんだ。

 格好良くて、意地悪で、少し傲慢で……それなのに、

――それなのに。

 自分が一番大変なのに、私に気遣って自分は何とも無いという態度をとってくれている優しさが見え隠れしている。
 いくら鈍感な私でも気が付く。

 隼人くんは優しい、そして、私はそんな優しい隼人くんが好きなのだ。

――早く、戻ってきなさいよ……。

 そう思いながら、私は深い深い眠りについた。
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