ちぇんじ☆
 うっすら見えていた隼人くんが目の前から消えて真里と二人っきりになる。
 消える直前に隼人くんが言っていたのだが
 カズちゃんから話を聞けばすぐに戻ってくるので
 時間はかかっても三十分程度だろうということだった。

 真里は隣で座りながら天を仰いでいる。
 相変わらず視点は定まっておらず口も何かを呟くようにブツブツと動いている。
 こちらからの呼びかけには三回に一回くらいは答えてくれる。

――とはいえ、その応答もボンヤリとした心許ないものなのだけど。

 生理の出血はティッシュをあてて応急処置してあるらしい。
 隼人くんが戻ってきて理由さえハッキリしたら
 まずはコンビニに行って生理用品を買わなきゃいけないよなぁ。
 そんなことを考えてきたときだった。

「……って……ねぇ」

 また真里がこちらを向いて話しかけてきていた。
 その表情を見て驚かされた。

――なんで……そんなに満面の笑みなのよ?
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