ちぇんじ☆
 なんとか、余計なモノを見ないためにも目をつぶりながら、無事に着替えは終わった。

 んもう……なんで処女の私が見知らぬ人の、しかも男の子の着替えをしなきゃいけないわけ?
 いくら現在の自分の体とはいえ知らない男の人の裸を見るのはすごく恥ずかしいわけで……。
 私だってこれでも一応は恥じらいもある女の子なわけで。

 着替え終わって部屋のドアを開ける。
 窓の外の景色から予想はついていたがドコかのマンションのようだ。
 短い廊下の先にリビングのような部屋が見える。

 この人が通っているのがどこの学校か知らないんだけど、
とりあえず学校に行くフリでもして……この家を出なきゃなぁ。

 この見知らぬ家を出てから真っ先にしなくちゃいけない行動。
 それは……今の自分の体の無事をちゃんと確認すること。
 こういう話のお決まりとしては、私がこの人の体に入ってしまっているということはこの人が私の体の中に入っている。
 つまり、入れ替わっているということだろう。

――見知らぬ男の子が自分の体を使っている。

 その見知らぬ誰かの良識というヤツに期待するしかないんだけど、
自分の体の無事を祈るしかない。

 そんなことを考えながらリビングの側を通りがかった時だ――。
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