愛の雫
モヤモヤとしたまま過ごしたあたしは、唯一楽しんでいたハズのバイトを憂鬱な気持ちのまま終えてしまった。


「お疲れ〜!」


「お疲れ」


笑顔で控室に入って来た早苗に言葉を返すと、彼女は心配そうな表情を見せながら口を開いた。


「希咲、何かあった?」


「どうして?」


「ずっと、元気なかったような気がしたから……」


平静を装って小さく笑うと、Tシャツを脱いでトレーナーに着替えた早苗が、あたしの瞳を真っ直ぐ見つめながら控えめに答えた。


< 404 / 830 >

この作品をシェア

pagetop