わたしの、センセ
第四章 つながっていく想い
-さくらside-

え? センセ?

何が起きたのだろうか

わたしは、携帯を手に持ったまま、頭が真っ白になった

『さくら、メールしよ。僕はさくらとメールがしたい』

センセからメールを読んで、わたしは困惑した

センセには恋人がいるのに…どうして?

わたしは夢でも見ているのだろうか?

それとも、幻覚?

センセが好きな気持ちが大きすぎて、ありもしない現実の世界に迷い込んでしまったのだろうか

思わず自分の頬を抓った

痛い

…ということは、やっぱり夢ではないの?

もしかしてわたしの読み間違い?

わたしは視線を携帯に向けると、センセからのメールを眺めた

何度、読み返しても、内容は変化しない

センセが、わたしとメールがしたいって書いてあるよね?

『葉月さん』ではなくて『さくら』ってセンセが呼んでくれた

実際に呼ばれたわけじゃなくて、メールの文字だけど…すごくセンセと近くなったみたいで嬉しい

センセは少しでも、わたしを女として見てくれたのだろうか?

わたしは携帯の返信ボタンを押した

センセのメールを見たら、もう自分の決めた誓いなんて簡単に崩れ落ちた

センセにメールしないっていう決めごとは、あっさりと壊れた

センセとメールしたい

もっとセンセに近づいていいなら、近づきたいよ

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