わたしの、センセ
終礼が終わると、僕はさくらを生徒指導室に呼び出した

僕が指導室で待っていると、さくらがドアをノックして暗い表情で入ってた

僕がどうしてさくらを呼び出したのか…くらいは気付いているはずだ

テーブルをはさんだ向かい側にさくらが座った

「センセ、ありがとうございます」

さくらがにっこりと笑って、頭を下げた

「え?」

僕は驚いて、さくらの顔色をうかがった

なんで、僕はさくらにお礼を言われなくちゃいけないんだろうか?

答案用紙を白紙で出した理由を聞くのに、さくらを呼び出したのに…

さくらは嬉しそうに笑って、肩を竦めた

何で、さくらが笑っているのか、僕にはさっぱりわからない

理由は二人きりになれたから? とかじゃないよな?

僕はクリアファイルを出すと、さくらの前に差し出した

「何でこんなことをしたの?」

さくらの視線が答案用紙に向けられた

さくらが、恥ずかしそうに微笑むと「小さな反抗心です」と小さな声で呟いた

え? 反抗?

「どういうこと?」

僕はさくらのした行為の真意がわからずに、額を手で押さえた

「センセに呼び出してもらいたかったんです」

さくらの答えに、僕はさらにわけがわからなくなる

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