Expansion-エクスパンション-

*下級三隊

「何しに来た」

「これはこれは。手厳しいな」

 ずい……と前に出て睨みを利かせたナナンに男の1人が薄笑いで応える。

 そして別の男がナナンを見下ろし鼻で笑った。

「これがかつての仲間とはね……随分と醜くなったものだ」

「外見にしか興味の無いお前さんがたにはわからぬよ」

「今日はお前に用があって来たのではない」

 最後の1人がそう言うと初めに口を開いた男が白銀に目を向けた。

 その足を彼の前まで進めて瞳をじっと見つめる。

「!」

 戸惑う白銀を無視しじっくりと見定めたあと口の端をつり上げた。

「なるほど。確かに美しい。あの方に目元がよく似ておる」

 そのあとに二人目の男が薄笑いを浮かべて発する。

「しかし残念かな。人間の血が半分、入っているためその美しさも半減している」

「!」

 半ば馬鹿にするような口調に白銀はムッとした。

「あんたら何なんだよ」

「お前たちに用は無い! 去れ、権天使ども!」

「えっ!?」

 語気荒く放ったナナンの言葉にディランたちは3人の男を凝視した。
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