主従関係
各自が各々と柔軟体操などしていると藤堂がチームメイトと共にやってきた。


「今日はお手柔らかに。」

藤堂は爽やかに挨拶をしてきた。


チラリと藤堂のチームメイトを見ると、野球部ではないみたいだが…。


「見ない顔だな…」


そう言うと藤堂がニヤリと笑った。


「転校してきたばかりだからな。」



「あっ！！S高校の鈴木じゃねーか？M高校の西山もいる！！」


「ちょっとまてよ！全員、野球の強豪高じゃねーか？」


口々に皆が騒ぎ出す。



確かに皆、テレビで見たことある顔ばかりだった。


「藤堂！どーゆう事だよ！試合に参加できるのはウチの生徒だけだろ！？」


真っ赤になり藤堂に詰め寄る。


藤堂はフフンと笑うと一枚の紙を見せた。


「一日だけ転校してもらったのさ。」


藤堂が持ってる紙は紛れも無く我が高校の印鑑が捺されている転入の証明書だった。



「きたね〜！権力を使うなんてズルイぞ！！」


「何を言うか！頭を使うのも勝負に入ってるんだ。」

飄々と悪びる事もなく、ニヤリと笑った。
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