主従関係

エピローグ

櫻庭家が経営するホテル



今日は従業員共に浮き足立つ日になった。


所々に花で彩られお祝いムードだった。



「コンコン。」



控え室の扉を叩く。



「はい。」



中から愛しい人の声がした。



「ガチャ。」



扉を開けると、真っ白のウエディングドレスに身に包んだ花蓮がいた。



ロングトレーンが印象的なAラインのシンプルなデザインではあったが目鼻立ちがしっかりしている容姿の彼女により逆にそれが神秘的に見えた。




あまりの美しさに言葉をなくした。




「変…ですか？」



思わず見とれて何も言わない俺に花蓮が不安げに聞いた。


「ごめん。あまりのキレイさに見とれてたよ。」



正直に感想を述べ、花蓮の手を握った。


「／／／」


花蓮は真っ赤になり俯いた。