主従関係
「いや。分かってたことだし別にいいよ。」


ははは。と力無く笑った。


「脈ないと分かってて好きでいるんですか?」


寂しそうに聞いてきた。


「10年以上も片思いしてるから今更だよ。」




「じゃあ、私も直人先輩を諦めなくていいですよね?」


ニッコリと笑った。


「え〜と。それは〜」


答えに困り、しどろもどろになる。


「いつか、先輩のハートを狙い撃ちます。」


如月は両手を組み人差し指と親指を立てズキューンと俺の胸に撃つ真似をし、ウインクをした。



「覚悟してくださいねっ!」


そう言うと失礼します。とさっさと部屋から出て行ってしまった。
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