フレアップ!!上巻



「ねぇねぇ上場。」


うおっ!?


天井のにきびみたいなブツブツを眺めていると、不意に近くから古谷の声がした。


いやらしく、気味の悪い声。



声の主を探ると、その音源はすぐそばだった。


横たわる俺を右側から古谷は見下ろしている。
仕切る白いカーテンにつかまり、甘えた表情でこちらをみる。



女みたいに大きな目の下には、痛々しいガーゼがわざとらしく大きめに貼り付いていた。
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