フレアップ!!上巻
「俺さ、惚れちゃったみたいなんだよね。あの子に。」
鏡越しにニカッと笑った水町の姿が見えた。
その言葉を聞いた瞬間、尿意がパタリと失せる。
そして、心が真っ白になった。
なんでだ?なんでこんな・・・
「でさー。上場は苅谷と席近いからメアドくらい知ってると思って・・・・・・知ってんなら教えてくれよ!」
水町は俺の顔を見もせずに続ける。
なんだよ・・・?この焦燥感は。
初めての感覚に妙な恐怖を覚えた。